いままでなんでこれを書かなかったのか不思議でもありますが、この質問が昔からすごく多いです。
どうやって音圧を上げればいいんですか?
という奴です。
普通にミキシングして、いい感じのバランスをとった状態にすると、たいていは市販の音源よりも音量が小さい状態になります。コンポなどのオーディオシステムで聞くと、音量を上げないと同じように聞こえない、という状態ですね。
一般的にはマスタリング工程で市販の音源と同じように聞こえるよう調整しますが、ミキシングの終了段階でもある程度の音量が出ていないと納得してもらえないケースが増えてきました。
ですので、ミキシングの段階である程度の音量にするために、音圧をアップするテクニックは必要です。
音圧アップに関しては賛否両論あり、筆者も相当に考えた時代があります。
音圧を上げるということは、楽曲のダイナミックレンジを狭くしていく方向にあり、音楽的には表現領域をせまくしていく方向にあります。
しかしながら、音圧の低い音源は、一般リスナーが聞いたときにインパクトの弱いものになり、最後まで聞いてもらえる確率が低くなるのも事実です。
この一般リスナーというところがポイントで、音楽自体のダイナミックレンジなどの表現を重視する、リテラシーの高いリスナーにとっては、あまり音圧は必要ないのです。正確に言うと、常時音圧の高い状態が必要ないということです。クラシックを聞く人や、ジャズ、フュージョンなどインスト音源が好きな人、などですね。
ということで、ざっくりまとめると、POPSをはじめとした一般リスナー向けの音源では、音楽を聴いてもらうために一定の音圧を出しておくことが必要というのが筆者の意見です。とはいうものの、1990年代の爆音競争の時代は終焉し、そこそこの音圧で聞いてもらえる時代になってきました。
楽曲配信などが盛んになり、音楽がアルバムなどの大きな単位でなく、楽曲ごとに扱われるようになったのも影響していると考えています。
では、前置きが長くなりましたが本題です。
プラグインなどでマキシマイザーという種類のエフェクトがありますので、これを使います。
マキシマイザーはコンプレッサーなどダイナミックレンジをコントロールするエフェクトの1種ですが、動作が異なり、プラグインのマキシマイザーの場合は、たいていデータを先読みしてスレッショルド以上の信号を確実に圧縮します。コンプレッサーは信号が来てから動きますが、マキシマイザーは先読みするんですね。
最近はDAWを買うと最初からなんらかのマキシマイザーが入っていることが多いですね。
ですので、信号が設定値を超えてはいけないマスター段やマスタリング工程に向いたエフェクトです。
これを、マスタートラックに入れます。
と、ここまでは結構やったことがある人が多いと思います。
でも、多分うまくいかないんです。
マキシマイザー1つでレベルを稼ごうとすると、結構音質が派手に変わってしまうんです。
ということで、マキシマイザーを複数使って、少しずつ音圧を上げていくのです。
簡単で、2つ、ないし3つ同じマキシマイザーをマスタートラックに入れます。
後段のマキシマイザーから設定していきますが、2段目、3段目のマキシマイザーはたいてい1dB~2dBくらいリダクションがかかる設定で十分です。
1段目のマキシマイザーは最大で5dB~6dBくらいリダクションがかかるよう設定します。
これで聞いてみてください。
マキシマイザーひとつで10dBリダクションするのと、多段で10dBリダクションするのを聞き比べてみてください。
大分自然にならないでしょうか。
と、これが多段マキシマイザーという技です。
単純なんですが、結構効きます。
実際には、マキシマイザーをかけて音圧を上げると周波数特性が変化しますので、マキシマイザーの前にイコライザーを入れて、変化が出ないよう調整するともっと自然になります。
特に4~5kHz付近は音圧が上がると耳に痛い帯域になってくるため、ゆるいQのピーキングで少しカットしておくと、音圧をあげて丁度よくなります。
さらに音圧を上げる方法ももちろんありますが、詳細は別の機会に書きたいと思います。
音源の中の音楽的に不要な帯域をカットしていき、音圧を上げる余地を作る作業をすることで、もう一段階音圧をあげることができます。
と、いうことで人気の音圧アップテク第1弾でした。
どうやって音圧を上げればいいんですか?
という奴です。
普通にミキシングして、いい感じのバランスをとった状態にすると、たいていは市販の音源よりも音量が小さい状態になります。コンポなどのオーディオシステムで聞くと、音量を上げないと同じように聞こえない、という状態ですね。
一般的にはマスタリング工程で市販の音源と同じように聞こえるよう調整しますが、ミキシングの終了段階でもある程度の音量が出ていないと納得してもらえないケースが増えてきました。
ですので、ミキシングの段階である程度の音量にするために、音圧をアップするテクニックは必要です。
音圧アップに関しては賛否両論あり、筆者も相当に考えた時代があります。
音圧を上げるということは、楽曲のダイナミックレンジを狭くしていく方向にあり、音楽的には表現領域をせまくしていく方向にあります。
しかしながら、音圧の低い音源は、一般リスナーが聞いたときにインパクトの弱いものになり、最後まで聞いてもらえる確率が低くなるのも事実です。
この一般リスナーというところがポイントで、音楽自体のダイナミックレンジなどの表現を重視する、リテラシーの高いリスナーにとっては、あまり音圧は必要ないのです。正確に言うと、常時音圧の高い状態が必要ないということです。クラシックを聞く人や、ジャズ、フュージョンなどインスト音源が好きな人、などですね。
ということで、ざっくりまとめると、POPSをはじめとした一般リスナー向けの音源では、音楽を聴いてもらうために一定の音圧を出しておくことが必要というのが筆者の意見です。とはいうものの、1990年代の爆音競争の時代は終焉し、そこそこの音圧で聞いてもらえる時代になってきました。
楽曲配信などが盛んになり、音楽がアルバムなどの大きな単位でなく、楽曲ごとに扱われるようになったのも影響していると考えています。
では、前置きが長くなりましたが本題です。
プラグインなどでマキシマイザーという種類のエフェクトがありますので、これを使います。
マキシマイザーはコンプレッサーなどダイナミックレンジをコントロールするエフェクトの1種ですが、動作が異なり、プラグインのマキシマイザーの場合は、たいていデータを先読みしてスレッショルド以上の信号を確実に圧縮します。コンプレッサーは信号が来てから動きますが、マキシマイザーは先読みするんですね。
最近はDAWを買うと最初からなんらかのマキシマイザーが入っていることが多いですね。
ですので、信号が設定値を超えてはいけないマスター段やマスタリング工程に向いたエフェクトです。
これを、マスタートラックに入れます。
と、ここまでは結構やったことがある人が多いと思います。
でも、多分うまくいかないんです。
マキシマイザー1つでレベルを稼ごうとすると、結構音質が派手に変わってしまうんです。
ということで、マキシマイザーを複数使って、少しずつ音圧を上げていくのです。
簡単で、2つ、ないし3つ同じマキシマイザーをマスタートラックに入れます。
後段のマキシマイザーから設定していきますが、2段目、3段目のマキシマイザーはたいてい1dB~2dBくらいリダクションがかかる設定で十分です。
1段目のマキシマイザーは最大で5dB~6dBくらいリダクションがかかるよう設定します。
これで聞いてみてください。
マキシマイザーひとつで10dBリダクションするのと、多段で10dBリダクションするのを聞き比べてみてください。
大分自然にならないでしょうか。
と、これが多段マキシマイザーという技です。
単純なんですが、結構効きます。
実際には、マキシマイザーをかけて音圧を上げると周波数特性が変化しますので、マキシマイザーの前にイコライザーを入れて、変化が出ないよう調整するともっと自然になります。
特に4~5kHz付近は音圧が上がると耳に痛い帯域になってくるため、ゆるいQのピーキングで少しカットしておくと、音圧をあげて丁度よくなります。
さらに音圧を上げる方法ももちろんありますが、詳細は別の機会に書きたいと思います。
音源の中の音楽的に不要な帯域をカットしていき、音圧を上げる余地を作る作業をすることで、もう一段階音圧をあげることができます。
と、いうことで人気の音圧アップテク第1弾でした。
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