マイクの立て方などは#004、#005などを参考にしていただくとして。
レコーディングにおいては欲しい音で録音するのがひとつの目標ではあります。
欲しい音を録る、端的にはいい音を録るというのは、もちろん出ている音をいい音で録るという意味がベースではあります。自分の技術的なテクニックでいい音を録るという方向性です。
実はもうひとつ、他の考え方があります。
それは、いい音を出してもらうという考え方です。
もちろんテクニックがあれば、そこで聞こえている音をいい音で録ることはできるでしょう。
しかし、もともといい音が出ていないものを録るのは結構大変なことなのです。
その上、もともといい音をテクニックを駆使して録音したものには絶対に勝てないのです。
近年はレコーディング機器が発達していますから、正直なところ、基本的な使い方をマスターすれば誰でも結構いい音で録ることは出来ます。
ですから、このいい音を出してもらうテクニックをマスターすることで、 他の人よりも一歩進んだ音を手に入れることができます。
今回はボーカル編です。
まず、ボーカルにいい音を出してもらうっていうのは、どういう事でしょうか?
ボーカルのいい音って??
色々あります。
たとえば、
・気分よく歌っている歌
・思い通りに歌えている歌
・感情が伝わってくる歌
などなど。
まぁ単純に言うと一番上の気分よく歌っている歌、ということになります。
ボーカルに限らず、楽器演奏、音楽演奏はテンションが音に大きな影響を与えます。
つまり、気分よく歌ってもらえばよい訳です。
ここからは想像力が必要ですが、たとえば自分だったら、どういう時が気分よく歌える時でしょうか?
・うまいと言われる時
・まわりが見えなくなっている時
・自分の歌がうまいと思える時
・聞き手が自分の歌に感動しているなと思った時
・歌いやすい時
などなど。
このどういう時に気分よく歌えるか、というのは人それぞれなところでもあるので、録音するボーカリストの人間性もよく理解しておく必要があります。ちょっと人に合わせて細工が必要だったりします。
と、大体背景と考え方はご理解いただいたところで、どのボーカリストにも使える技をご紹介します。
先ほどの箇条書きの「歌いやすい時」というパターンを活用して、歌いやすい環境を作ります。
まずはヘッドホン。
ヘッドホンは音がいいやつを使ってください。
自分の声がチープに聞こえると誰しも気分が良くないです。
録音している最中はボーカリストの方が大事なので、いくつかヘッドホンを持っているようであれば、一番いいやつをボーカリストに使わせてあげましょう。
装着感も大事です。
イヤーパッドがボロボロになっていてはがれてくるような、装着間の悪いヘッドホンをつけたら、歌っている最中に気になって気分よく歌えません。側圧(締め付ける力)がつよすぎるもの、逆に弱すぎてすぐ落ちるものなど、とにかく歌に集中できないと思われるヘッドホンもダメです。
歌に集中できるようにしてあげてください。
※イヤーパッド:ヘッドホンの耳というか顔に当たるクッション的な部分。素材にもよるが、経年劣化したヘッドホンはここが皮がむけるようにポロポロとれてくるものもあり、これは最低。そこそこのヘッドホンはイヤーパッドが交換できることが多いので、古くなったら販売店に相談を。
次はモニターバランス。
モニターバランスというのは、聞く音の楽器のバランスなどを指します。
ボーカルが歌いやすいバランスと、楽曲全体として聞いて気持ちがいいバランスというのは違うものなのです。
ですから、ボーカルが歌いやすいモニターバランスでオケを聞かせてあげる配慮が重要です。
※オケ:歌のある曲であれば、歌以外の演奏全体のこと。原語はオーケストラ。英語にもなっているカラオケは、空のオケ、だからカラオケ、KARAOKE。ボーカルを演奏に合わせることを「オケにあわせる」などと活用する。「オケもっと返して!」と言われたら、ヘッドホンに送る音のバランスでボーカル以外の音量を上げて!という事。
※モニター:音楽制作において音を聞くことをモニターする、という。モニターは英語のMonitorで、監視する、という意味があり、ここから来ている。音を監視する、というニュアンス。制作なので聞く、というニュアンスではないため、制作用途に限って使われる単語。オーディオをゆっくり聞くような場合はリスニングという単語が伝われることが多い。
具体的に言うと、音楽の3要素と呼ばれるポイントがよく聞こえるようにすると良いです。
音楽の3要素は、リズム、メロディ、ハーモニー。
まずリズムはバンドサウンドだったらドラムなど、その楽曲のリズムの根幹を成している音をよく聞こえるようにします。ドラムで言えば、バスドラム、スネア、ハイハット。ぶっちゃけ、そのほかのパーツは多少聞こえなくても歌えます。
特にバスドラムはリズムを体で感じるために重要なので、強めに出してあげるとノリやすくなります。
曲にノれれば、自然と歌いやすくなってきます。
メロディはこれから自分で歌うものがメロディに相当します。
メロディが入れやすいようにする、という事になります。
ボーカルというのは、無音階楽器なので、音程を合わせるために基準となる音があるとメロディのピッチが安定します。ということで、バンドサウンドであればベースをよく聞こえるようにしてあげます。
録音の最中にピッチが悪いな、と思ったら音が取りづらい(ピッチがあわせにくい)のではないかと推測して、モニターのベースを少し大きくしてあげると、途端にピッチがよくなったりします。
※ピッチ:音程のこと。ピッチが悪い、といったらわかりやすく言えば音痴という事。近年はピッチュ修正ツールが発達しているため、録音中はピッチが良いテイクを残すか、ニュアンスがいいテイクを残すか、というのは結構意見が分かれるところ。
最後はハーモニー。
ハーモニーが意味するのはボーカルのハーモニーパート(ハモり)ではなく、楽曲全体のハーモニーを指しますので、コード楽器を聞こえるようにしてあげればよいという事です。たとえばピアノやバッキングギターなどですね。
これらを把握した上で、ボーカルに気持ちよく歌ってもらうためのバランスをつくり、ヘッドホンに送ってあげます。おもてなしの精神ではないですが、このボーカルのために何かしてあげる、という気持ちが大事だと思います。
この要素が把握できていれば、録音中に歌いにくそう、と感じたら対処をすることができますね。
リズムが悪ければバスドラムを上げる、ピッチが悪ければベースを上げる。
単純に言うとそんな感じです。
さてモニターバランスの次はリバーブです。
自分の声を裸(リバーブなしの状態)で聞きたい人はほとんどいないと思います。
aikoのような最近はやりのドライボーカルサウンドの場合でも、歌っている時はリバーブをつけて録音している人がほとんどではないかと思います。
リバーブはなんでも良いので、とにかくリバーブがかかった音をモニターに返してあげましょう。
迷うようならボーカルにはプレートリバーブがお勧めです。
しかもちょっと大げさにかけると気分が良くなります。
「お!リバーブかかってるねぇ~!」
くらいのイメージですね。
※返す:演奏者に聞かせる音に対してのみ使われる。音は演奏者から録音機器側に来て、もう一度演奏者に戻っていくことから、演奏者に音を送ることを返すという。演奏者のヘッドホンに音を送るのであれば、モニターに返すという言い方になる。「ボーカルもっと返して!」と言われたら、ヘッドホンに送るボーカルの音量をあげて!という事。「返し下げて!」と言われたら音量小さくして!という事。
最後にボーカルそのものの音量です。
人間の本能的な反射のようなもので、自分の声が大きいと思ったら小さく、小さいと思ったら大きく歌う傾向があります。
ですから、ちょっと頑張りすぎ、もっとマイルドなほうがいい、と思ったらボーカルの返しを大きく。
もう少し声量が出ているほうがいいなと思ったら、少しだけボーカルの返しを小さくします。
このように、エンジニア側のモニターバランス調整で、ボーカリストが歌いやすい、気持ちよく歌える環境を作り出すことで、ボーカリストの声をより良いものに変えることができるのです。マインドコントロールしているようで嫌な言い方かもしれませんが、うまいボーカリスト、録音になれているボーかリストはマインドコントロールされていることを知っています。その上で、歌いやすいエンジニアに対しては心を開いてくれます。マインドコントロールしてよい、マインドコントロールできるエンジニアが実はいいエンジニアという事です。
結果的にいい音が録れればみんなハッピー、という訳です。
自分でも歌ってみて、どのバランスが歌いやすいのか把握しておくことも重要です。
何事も相手の気持ちになることが大事ということですね。
そういう意味で、エンジニアをする人はいろいろな楽器の演奏にトライしておくと良いと思います。うまく弾けなくても、その楽器の演奏者の気持ちを理解できるようになります。
という感じですね。
最後に裏技がひとつ。
マイクの向きです。
ボーカリスト、実はエンジニアや他のメンバーの方を向いて歌うほうが気持ちいい人と、エンジニアやメンバーに歌っている姿を見られないほうが気持ちよく歌える人、ふたつのパターンがあります。
自分の世界に入って歌っていることをものすごくカッコいいと思っていて、さらにそれをみんなに見られたい人。ストレートに言えばナルシスト、M型の人は、エンジニアから顔が見えるようにマイクを置くといいテイクが録れます。録音中も視線を送ってきたりしますので、目を離さないようにしてください。笑
逆に自分の世界に入っていることを見られると恥ずかしい、というタイプは歌っている時はエンジニアに背中を向けるように マイキングするといいテイクが録れます。この恥ずかしい人も大概の場合はお客さんなら大丈夫、という人が多いです。身内に見られるのが恥ずかしいタイプですね。結構います。
※テイク:録音において、何回か録音したうちの1回を指す。「さっきのテイクよかったね!」は、さっき録音したやつ良かったね!となる。「3つ前のテイク聞かせて!」となったら、3回前に録音したバージョンを聞かせて、という事。
と、いうことで、端的にはマインドコントロールしていい音を出してもらうというノウハウでした。
小手先の録音テクニックよりはよっぽど大きな効果を得られたりします。
というか、筆者はこれも録音テクニックのうちだと思っています。
色々やってみてください。
最後まで読んでいただけたら是非クリックをお願いします!
レコーディングにおいては欲しい音で録音するのがひとつの目標ではあります。
欲しい音を録る、端的にはいい音を録るというのは、もちろん出ている音をいい音で録るという意味がベースではあります。自分の技術的なテクニックでいい音を録るという方向性です。
実はもうひとつ、他の考え方があります。
それは、いい音を出してもらうという考え方です。
もちろんテクニックがあれば、そこで聞こえている音をいい音で録ることはできるでしょう。
しかし、もともといい音が出ていないものを録るのは結構大変なことなのです。
その上、もともといい音をテクニックを駆使して録音したものには絶対に勝てないのです。
近年はレコーディング機器が発達していますから、正直なところ、基本的な使い方をマスターすれば誰でも結構いい音で録ることは出来ます。
ですから、このいい音を出してもらうテクニックをマスターすることで、 他の人よりも一歩進んだ音を手に入れることができます。
今回はボーカル編です。
まず、ボーカルにいい音を出してもらうっていうのは、どういう事でしょうか?
ボーカルのいい音って??
色々あります。
たとえば、
・気分よく歌っている歌
・思い通りに歌えている歌
・感情が伝わってくる歌
などなど。
まぁ単純に言うと一番上の気分よく歌っている歌、ということになります。
ボーカルに限らず、楽器演奏、音楽演奏はテンションが音に大きな影響を与えます。
つまり、気分よく歌ってもらえばよい訳です。
ここからは想像力が必要ですが、たとえば自分だったら、どういう時が気分よく歌える時でしょうか?
・うまいと言われる時
・まわりが見えなくなっている時
・自分の歌がうまいと思える時
・聞き手が自分の歌に感動しているなと思った時
・歌いやすい時
などなど。
このどういう時に気分よく歌えるか、というのは人それぞれなところでもあるので、録音するボーカリストの人間性もよく理解しておく必要があります。ちょっと人に合わせて細工が必要だったりします。
と、大体背景と考え方はご理解いただいたところで、どのボーカリストにも使える技をご紹介します。
先ほどの箇条書きの「歌いやすい時」というパターンを活用して、歌いやすい環境を作ります。
まずはヘッドホン。
ヘッドホンは音がいいやつを使ってください。
自分の声がチープに聞こえると誰しも気分が良くないです。
録音している最中はボーカリストの方が大事なので、いくつかヘッドホンを持っているようであれば、一番いいやつをボーカリストに使わせてあげましょう。
装着感も大事です。
イヤーパッドがボロボロになっていてはがれてくるような、装着間の悪いヘッドホンをつけたら、歌っている最中に気になって気分よく歌えません。側圧(締め付ける力)がつよすぎるもの、逆に弱すぎてすぐ落ちるものなど、とにかく歌に集中できないと思われるヘッドホンもダメです。
歌に集中できるようにしてあげてください。
※イヤーパッド:ヘッドホンの耳というか顔に当たるクッション的な部分。素材にもよるが、経年劣化したヘッドホンはここが皮がむけるようにポロポロとれてくるものもあり、これは最低。そこそこのヘッドホンはイヤーパッドが交換できることが多いので、古くなったら販売店に相談を。
次はモニターバランス。
モニターバランスというのは、聞く音の楽器のバランスなどを指します。
ボーカルが歌いやすいバランスと、楽曲全体として聞いて気持ちがいいバランスというのは違うものなのです。
ですから、ボーカルが歌いやすいモニターバランスでオケを聞かせてあげる配慮が重要です。
※オケ:歌のある曲であれば、歌以外の演奏全体のこと。原語はオーケストラ。英語にもなっているカラオケは、空のオケ、だからカラオケ、KARAOKE。ボーカルを演奏に合わせることを「オケにあわせる」などと活用する。「オケもっと返して!」と言われたら、ヘッドホンに送る音のバランスでボーカル以外の音量を上げて!という事。
※モニター:音楽制作において音を聞くことをモニターする、という。モニターは英語のMonitorで、監視する、という意味があり、ここから来ている。音を監視する、というニュアンス。制作なので聞く、というニュアンスではないため、制作用途に限って使われる単語。オーディオをゆっくり聞くような場合はリスニングという単語が伝われることが多い。
具体的に言うと、音楽の3要素と呼ばれるポイントがよく聞こえるようにすると良いです。
音楽の3要素は、リズム、メロディ、ハーモニー。
まずリズムはバンドサウンドだったらドラムなど、その楽曲のリズムの根幹を成している音をよく聞こえるようにします。ドラムで言えば、バスドラム、スネア、ハイハット。ぶっちゃけ、そのほかのパーツは多少聞こえなくても歌えます。
特にバスドラムはリズムを体で感じるために重要なので、強めに出してあげるとノリやすくなります。
曲にノれれば、自然と歌いやすくなってきます。
メロディはこれから自分で歌うものがメロディに相当します。
メロディが入れやすいようにする、という事になります。
ボーカルというのは、無音階楽器なので、音程を合わせるために基準となる音があるとメロディのピッチが安定します。ということで、バンドサウンドであればベースをよく聞こえるようにしてあげます。
録音の最中にピッチが悪いな、と思ったら音が取りづらい(ピッチがあわせにくい)のではないかと推測して、モニターのベースを少し大きくしてあげると、途端にピッチがよくなったりします。
※ピッチ:音程のこと。ピッチが悪い、といったらわかりやすく言えば音痴という事。近年はピッチュ修正ツールが発達しているため、録音中はピッチが良いテイクを残すか、ニュアンスがいいテイクを残すか、というのは結構意見が分かれるところ。
最後はハーモニー。
ハーモニーが意味するのはボーカルのハーモニーパート(ハモり)ではなく、楽曲全体のハーモニーを指しますので、コード楽器を聞こえるようにしてあげればよいという事です。たとえばピアノやバッキングギターなどですね。
これらを把握した上で、ボーカルに気持ちよく歌ってもらうためのバランスをつくり、ヘッドホンに送ってあげます。おもてなしの精神ではないですが、このボーカルのために何かしてあげる、という気持ちが大事だと思います。
この要素が把握できていれば、録音中に歌いにくそう、と感じたら対処をすることができますね。
リズムが悪ければバスドラムを上げる、ピッチが悪ければベースを上げる。
単純に言うとそんな感じです。
さてモニターバランスの次はリバーブです。
自分の声を裸(リバーブなしの状態)で聞きたい人はほとんどいないと思います。
aikoのような最近はやりのドライボーカルサウンドの場合でも、歌っている時はリバーブをつけて録音している人がほとんどではないかと思います。
リバーブはなんでも良いので、とにかくリバーブがかかった音をモニターに返してあげましょう。
迷うようならボーカルにはプレートリバーブがお勧めです。
しかもちょっと大げさにかけると気分が良くなります。
「お!リバーブかかってるねぇ~!」
くらいのイメージですね。
※返す:演奏者に聞かせる音に対してのみ使われる。音は演奏者から録音機器側に来て、もう一度演奏者に戻っていくことから、演奏者に音を送ることを返すという。演奏者のヘッドホンに音を送るのであれば、モニターに返すという言い方になる。「ボーカルもっと返して!」と言われたら、ヘッドホンに送るボーカルの音量をあげて!という事。「返し下げて!」と言われたら音量小さくして!という事。
最後にボーカルそのものの音量です。
人間の本能的な反射のようなもので、自分の声が大きいと思ったら小さく、小さいと思ったら大きく歌う傾向があります。
ですから、ちょっと頑張りすぎ、もっとマイルドなほうがいい、と思ったらボーカルの返しを大きく。
もう少し声量が出ているほうがいいなと思ったら、少しだけボーカルの返しを小さくします。
このように、エンジニア側のモニターバランス調整で、ボーカリストが歌いやすい、気持ちよく歌える環境を作り出すことで、ボーカリストの声をより良いものに変えることができるのです。マインドコントロールしているようで嫌な言い方かもしれませんが、うまいボーカリスト、録音になれているボーかリストはマインドコントロールされていることを知っています。その上で、歌いやすいエンジニアに対しては心を開いてくれます。マインドコントロールしてよい、マインドコントロールできるエンジニアが実はいいエンジニアという事です。
結果的にいい音が録れればみんなハッピー、という訳です。
自分でも歌ってみて、どのバランスが歌いやすいのか把握しておくことも重要です。
何事も相手の気持ちになることが大事ということですね。
そういう意味で、エンジニアをする人はいろいろな楽器の演奏にトライしておくと良いと思います。うまく弾けなくても、その楽器の演奏者の気持ちを理解できるようになります。
という感じですね。
最後に裏技がひとつ。
マイクの向きです。
ボーカリスト、実はエンジニアや他のメンバーの方を向いて歌うほうが気持ちいい人と、エンジニアやメンバーに歌っている姿を見られないほうが気持ちよく歌える人、ふたつのパターンがあります。
自分の世界に入って歌っていることをものすごくカッコいいと思っていて、さらにそれをみんなに見られたい人。ストレートに言えばナルシスト、M型の人は、エンジニアから顔が見えるようにマイクを置くといいテイクが録れます。録音中も視線を送ってきたりしますので、目を離さないようにしてください。笑
逆に自分の世界に入っていることを見られると恥ずかしい、というタイプは歌っている時はエンジニアに背中を向けるように マイキングするといいテイクが録れます。この恥ずかしい人も大概の場合はお客さんなら大丈夫、という人が多いです。身内に見られるのが恥ずかしいタイプですね。結構います。
※テイク:録音において、何回か録音したうちの1回を指す。「さっきのテイクよかったね!」は、さっき録音したやつ良かったね!となる。「3つ前のテイク聞かせて!」となったら、3回前に録音したバージョンを聞かせて、という事。
と、いうことで、端的にはマインドコントロールしていい音を出してもらうというノウハウでした。
小手先の録音テクニックよりはよっぽど大きな効果を得られたりします。
というか、筆者はこれも録音テクニックのうちだと思っています。
色々やってみてください。
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